11月11日は、「電池の日」です。
なぜ、11月11日が電池の日になったのか?
その由来や意味であったり、電池の日に、どんなイベントやキャンペーンがあるのかを紹介しています。
電池の日とは?
11月11日は、なぜ、「電池の日」というのでしょうか?
電池には+(プラス)と-(マイナス)があります。
11月11日は、漢字で書くと「十一」になり、「十」と「一」に見えます。
この「十」と「一」をマイナスとプラスに見えることにちなんで、日本乾電池工業会(にほんかんでんちこうぎょうかい)が、
十一月十一日を1986年(昭和61年)に「電池の日」に制定しました。
電池の日ができた理由は?由来は?
現代人にとって、電池は、なくてはならないモノです。直接、電池をさわる機械は、少ないと思いますが、「テレビやエアコンのリモコン」、「スマホやパソコン」など、毎日、電池にはお世話になっています。
電池は、あるのが当たり前なので、その存在を忘れて、感謝することがない人というのが多いのではないかと思います。
この有り難い乾電池の記念日を作ったのが「日本乾電池工業会」です。
日本乾電池工業会とは?
日本乾電池工業会とは、電池専門の団体です。日本乾電池工業会が、1986年に電池の日を制定しました。
1997年に、日本乾電池工業会は、日本蓄電池工業会と統合して、「電池工業会」になりました。
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電池の日のイベントとは?
電池の日に限らず、電池に関連するイベントは、電池工業会によって、イベントが開催されています。
でんちフェスタ
2017年には、鹿児島で8月に「でんちフェスタ」が開催されました。
「でんちフェスタ」では、下記のようなイベントが行われました。
- 手づくり乾電池教室
- 虎の子レース
- こども電池○×クイズ
- エネルギー体験教室
手づくり乾電池教室
「手づくり乾電池教室」は、夏休みを中心として、全国で開催されています。
「みらいのでんち」アイデア・コンテスト作品募集
「こんな電池があったらいいな」「便利だな」と思う夢の電池のアイデアを絵にして郵送して応募するイベントです。
「みらいのでんち賞」は、3名が図書カードを3万円分がもらえ、「電池工業会賞」は、10名が、アルカリ乾電池を単3が120本、単4が80本がもらえるといった特典があります。
電池の日のキャンペーンとは?
電池の日を制定した電気工業会では、毎年、11月11日の電池の日にキャンペーンを行っています。
今年は、「電池は正しく使いましょう」というPRキャンペーンが開催されました。
この他にも、参加者が楽しめるクイズに答えてプレゼントがあたるキャンペーンなども行われているようです。
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歴史的に一番古い電池とは?
歴史的に、一番古い電池とは、2000年以上前に作られた「バグダッド電池」です。
世界一古いバクダッド電池は、イラクの首都のバグダッドの郊外にあるホイヤットラブヤ遺跡から発見されました。
形状は、「つぼ型の電池」ですが、電池本来の使い方をしていたのではなく、金や銀の装飾メッキ用に使われていました。
電池の仕組みが発見された切っ掛けは?
電池の仕組みが発見されるきっかけになったのは、イタリアの生物学者のガルバーニがカエルの足を使用した実験中に、金属が触れたときに、死んだはずのカエルの足が動くのを見つけたの電池の仕組みの発見になります。
しかし、この時は、まだ、この事象が電池だと言うことは分かっていませんでした。
現在の電池の原型を発明した人は?
電池を発明したのは、今から200年以上前の1800年に、イタリア人の物理学者のアレッサンドロ・ボルタです。
アレッサンドロ・ボルタが開発した電池は、「ボルタ電池」と言われています。
電圧の単位に使われている「ボルト」は、発明者のボルタの名前から付けられています。
ボルタ電池は「銅」「すず」「食塩水」を使って作られていますが、食塩水といった液体が使われているので、こぼれやすいので、持ち運ぶのが大変な電池です。
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ボルタ電池が、現在の電池の原型と言われる理由
現在の電池の構造は、
- プラス極の材料の金属
- マイナス極の材料の金属
- 電解液
といった3つの材料で、電気を作っています。
これに比べて、ボルタ電池も
- プラス極の材料 : 銅
- マイナス極の材料 : すず
- 電解液 : 食塩水
といった材料で作られています。
このように「プラス極の材料」「マイナス極の材料」「電解液」の3つの材料を使っているので、ボルタ電池が、現在の電池の原型だと言われています。
日本に電池が来たのは、いつか?
日本に乾電池が来たのは、1854年、嘉永(かえい)7年のアメリカのペリーが幕府への土産として伝えられました。
特に、日本に入ってきた電池はボルタ電池を改良してつくられた「ダニエル電池」という電池です。
なぜ、乾電池というのか?
ボルタ電池など、昔の電池は、塩水などの液体が使われており、液体がこぼれる欠点がありました。
これを解決するため、1868年に「ルクランシェ電池」といった液体のゼリー状の液体を使っていました。
さらに研究が進み、液体を石膏(せっこう)で固めて持ち歩けるようにしたことで、「乾いた電池」ということで、「乾電池」と言われるようになりました。
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電池の規格は、いつ決まったのか?
電池の規格と言えば、単1、単2、単3・・・と言った形状が当たり前ですが、昔は、電池の大きさや形状などは決まっていませんでした。
日本では、1942年に、JIS規格ができたことで、現在の単1、単2の形状が基準になりました。さらに、単3は1951年、単4と単5は、1956年という様に、徐々に規格が決まりました。
ちなみに、世界的な規格というのはIEC(国際規格)によって決められています。
電池の種類
電池には、大きく分けると2つに分類することができます。
使い切りのタイプが一次電池、充電できるタイプが二次電池
一次電池とは?
一次電池には、マンガン電池、アルカリ電池などの使い切りタイプの電池です。
ボルタが開発した電池を原型にしているのが一次電池で、一度、使い切ると再び使用することはできません。
テレビのリモコン、ラジオ、時計などに使われているマンガン電池
デジタルカメラ、おもちゃなどに使われるアルカリ電池
二次電気とは?
二次電池は、ニカド電池、ニッケル電池、リチウム電池、自動車のバッテリーなど、充電して何度も使える電池です。
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電池は種類によって使い分けるのポイント
マンガン電池とアルカリ電池の違いは、電流の大小の違いで使い分けます。
マンガン電池
マンガン電池は、電流が少ないので、電力量があまりいらないテレビのリモコンなどに適しています。価格が安いのが特徴です。
時計、タジオ、懐中電灯などに適しています。リモコン、ガスコンロにも適していますが、例外のモノもあります。
アルカリ電池
アルカリ電池は、マンガン電池と比べて電力量を多く出すことができるので、おもちゃ、デジタルカメラなどに適しています。電池のような低電力の機械にも使えますが、寿命がマンガン電池と同じぐらいになる。アルカリ電池は、マンガン電池より価格が高いです。
ラジコン、カメラ、ゲーム、強力灯、モーターを使うモノに使うのが適しています。
ニカド電池
一気に大電流を流すことができ、開発されてから、それなりの年月が経過しているので技術が進んでいる電池です。ニッケル電池よりも安いのが特徴です。デメリットは、イタイイタイ病の原因のカドミウムを含んでおり、ニッケル電池と比べると容量が少なく、自己放電が激しいモノもあり、繰り返し使える回数が少ないモノもあります。
ミニ四駆、ラジコンなどのモーターを使うモノに適しています。
ニッケル電池
最も多く出回っている充電池で、大電流を流すのが得意です。充電すれば何度も使用できるが、大容量のモノほど繰り返し使える回数は少ないです。
デジタルカメラ、ラジコン、Wifiゲームリモコンなどに適している電池です。
リチウム電池
リチウム電池は、普通に売られている乾電池の中では、最高の高性能とも言える乾電池で、寿命はマンガン電池の10倍とも言われています。ただし、価格が非常に高いのがデメリットです。
携帯電話の充電器など大電流が必要な機器であるデジカメ類、パソコンの内蔵時計などや、液漏れしたら困る機器などに適している電池です。
電池の注意点
電池は、化学薬品で作られてるので、使用済みのモノは注意して処分する必要があります。
具体的には、各市町村で、使用済みの乾電池を、分別回収をする必要があります。
まとめ
「電池の日」の由来や意味、できた理由からイベント、キャンペーンなどをまとめて紹介しました。
もしも、「電池の日」って、どんな日なの?と疑問を持たれた人に、参考になればと思います。