7月1日は、国民安全の日という記念日です。また、国民安全の日の7月1日から7日は、「全国安全週間」になっています。
国民安全の日とは、「産業災害」「交通事故」「火災」などの災害防止をはかるために、国民の意識を高め、国民運動の展開を創設させることが目的で制定された記念日です。
さらに詳しく、「国民安全の日」について知りたいと思った場合は、このまま読み続けることで知識を深めることができます。
「国民安全の日」に関する基本情報
ここでは、「国民安全の日」について、誰が制定したのか?なぜ、7月1日なのか?といった基本的な情報を紹介します。
誰が制定したのか?
当時の総理府、現在の内閣府の閣議で制定されて作られた記念日です。
いつ制定されたのか?
1960年(昭和35年)の5月に制定された記念日です。
なぜ、7月1日が記念日になったのか?
7月1日は、暑さで気が緩みがちで、事故が多発する夏場の1日を記念日として選ばれています。
全国安全週間の初日
国民安全の日は、「全国安全週間」の初日でもあります。
どのような行事・イベントが行われるのか?
毎年、7月1日の国民安全の日に合わせて、災害発生の防止に功績のあった人を対象に、「安全功労者内閣総理大臣表彰」が行われています。これが一番大きな行事、イベントです。
その他には、内閣府、関係省庁、地方公共団体を中心に、安全意識を高めるためのポスターが貼られ、講習会、講演、子ども達の作品募集などが全国各地で行われています。
国民安全の日の目指す目標とは?
国民安全の日は、各種の安全運動と密接に連携することで、国民安全運動が展開されることで、人命の尊重の理念が国民生活の中で具体化されることを目標として促進されています。
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「国民安全の日」が制定された背景とは?
ここからは、「国民安全の日」が制定された背景について紹介します。
記念日が制定された背景とは?
国民安全の日の記念日が制定された背景には、1956年(昭和31年)、1957年(昭和32年)頃には、輸送や生産が活発に行われるようになり、工場、鉱山などでの事故(産業災害)が増加しました。
この為、政府による産業災害の減少を目指す対策が、行われるようになりました。
自動車災害の増加
その後、自動車に乗る人が激増するのに伴って、自動車事故が増えたことで、「自動車災害」も国民の生活にとって大きな問題になってきました。
安全対策の強化の必要性
産業災害、自動車災害などの増加にともない、産業安全運動、交通安全運動などの安全運動が発展するとともに、国民の安全意識を高めるために、作興、職場、家庭などで、安全教育を行う必要性が認識されるようになりました。
国民安全の日は、「全国安全週間」の初日に設定されている
国民安全の日は、全国安全週間の1日目に制定されており、関係が深い記念日です。
7月は、交通事故が増える時期
特に、暖かくなりはじめる5月から7月は、気の緩みから小学生の交通事故が増える時期です。特に、熱くなる7月は、交通事故が一番多い時期です。
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「全国安全週間」とは?
全国安全週間とは、1928年(昭和3年)に、初めて実施されて以来、「人命尊重」という崇高な理念のもと、1度も中断することなく90年以上に渡って継続してきました。
どのような記念日なのか?
全国安全週間は、「産業界での自主的な労働災害防止活動を推進し、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ること」を目的に作られた記念日です。
上記の通り、基本的に、全国安全週間は、労働災害に対して行われています。
いつが全国安全週間なのか?
毎年、7月1日~7月6日の1週間が、全国安全週間です。
積極的に安全活動に取り組む期間
全国安全週間は、積極的に安全活動に取り組む週間となっています。
誰が制定したのか?
記念日が制定された当時、労働災害や職業病が社会問題化したことで、当時の労働省、現在の厚生労働省の主唱で制定されました。
協賛社
全国安全週間の協賛社としては、
- 建設業労働災害防止協会
- 陸上貨物運送事業労働災害防止協会
- 港湾貨物運送事業労働災害防止協会
- 林業・木材製造業労働災害防止協会
といった組織が、協賛社となっています。
協力者
全国安全週間の協力者としては、
- 関係行政機関
- 地方公共団体
- 安全関係団体
- 労働組合
- 経営者団体
といった団体、組織が関連しています。
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毎年、スローガンが掲げられている
全国安全週間は、毎年、スローガンが掲げられています。過去のスローガンは、下記の通りです。
第91回:平成30年度
新たな視点でみつめる職場 創意と工夫で安全管理 惜しまぬ努力で築くゼロ災
第90回:平成29年度
組織で始める安全管理 みんなで取り組む安全活動 未来へつなげよう安全文化
第89回:平成28年度
見えますか? あなたのまわりの 見えない危険 みんなで見つける 安全管理
第88回:平成27年度
危険見つけてみんなで改善 意識高めて安全職場
第87回:平成26年度
みんなでつなぎ 高まる意識 達成しようゼロ災害
第86回:平成25年度
高めよう 一人ひとりの安全意識 みんなの力でゼロ災害
第85回:平成24年度
ルールを守る安全職場 みんなで目指すゼロ災害
第84回:平成23年度
安全は 家族の願い 企業の礎 創ろう元気な日本!
第83回:平成22年度
みんなで進めようリスクアセスメント めざそう職場の安全・安心
第82回:平成21年度
定着させよう「安全文化」 つみ取ろう職場の危険
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第81回:平成20年度
トップが率先 みんなが実行 つみ取ろう職場の危険
第80回:平成19年度
組織で進めるリスクの低減 今一度確認しよう安全職場
第79回:平成18年度
全員参加でリスクの低減 確立しよう「安全文化」
第78回:平成17年度
トップの決意とみんなの創意 リスクを減らして進める安全
第77回:平成16年度
危険をみつけて取り組む改善 トップの決意とみんなの実行
第76回:平成15年度
危険をみつけて進める改善 高めよう職場の安全管理
第75回:平成14年度
めざすゴールは危険ゼロ 進めよう職場の安全管理
第74回:平成13年度
世紀をこえて「安全第一」 めざそう職場の危険ゼロ
第73回:平成12年度
災害ゼロから危険ゼロへ みんなで築こう新しい安全文化
第72回:平成11年度
見逃すな危険の芽 さらに高めよう職場の安全
第71回:平成10年度
今一度確認しよう「安全第一」 つみ取とろう職場にひそむ危険の芽
第70回:平成9年度
安全はトップの決意とあなたの努力 めざそう災害ゼロの明るい職場!
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第69回:平成8年度
「危なかった」は赤信号 つみとろう職場に潜む危険の芽
第68回:平成7年度
つみとろう危険の芽 トップの決意 みんなの努力
第67回:平成6年度
職場の安全 家族の安心 災害ゼロはみんなの願い
第66回:平成5年度
災害ゼロの安全職場!トップの決意・現場の実行
第65回:平成4年度
設備と作業の安全で 実現しよう 災害ゼロの明るい職場
第64回:平成3年度
みんなで決意 みんなで努力 前進させよう職場の安全
第63回:平成2年度
災害ゼロはみんなのねがい あなたのために家族のために
第62回:平成元年度
決意新たに みんなで築こう災害ゼロの明るい職場を!
第61回:昭和63年度
決意新たに見直そう設備と作業の安全を!
第60回:昭和62年度
自主的に取り組もう職場の安全 進めよう設備と作業の改善
第59回:昭和61年度
みんなで取り組み達成しよう 災害ゼロの明るい職場
第58回:昭和60年度
みんなで考えみんなで築こう 災害ゼロの明るい職場を!
第57回:昭和59年度
努力と工夫を重ね さらに進めよう職場の安全を!
第56回:昭和58年度
決意を新たに努力と工夫を重ね 進めよう職場の安全を!
第55回:昭和57年度
災害ゼロはみんなのねがい さらに進めよう職場の安全を!
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第54回:昭和56年度
災害ゼロはみんなのねがい 徹底させよう職場に安全を!
第53回:昭和55年度
設備と作業の改善を進め 定着させよう職場に安全を!
第52回:昭和54年度
設備と作業を見直し 定着させよう職場に安全を!
第51回:昭和53年度
新たな気持で取り組み さらに高めよう職場の安全を!
第50回:昭和52年度
みんなで見直し みんなで考え 先取りしよう職場の安全を!
第49回:昭和51年度
みんなで組み込もう 作業の中に安全を!
第48回:昭和50年度
みんなの工夫と努力で さらに進めよう 職場の安全を!
第47回:昭和49年度
みんなで考え みんなでつくろう安全な職場を!
第46回:昭和48年度
みんなで進めよう 設備と作業の安全を!
第45回:昭和47年度
さらに進めよう 設備と作業の安全を!
第44回:昭和46年度
みんなで見なおそう 設備と作業の安全を!
第43回:昭和45年度
設備・作業の安全化と環境の整備をすすめけがのない明るい職場をつくろう
第42回:昭和44年度
立場・持場で設備・環境の安全化を徹底し 無災害の職場をつくろう
第41回:昭和43年度
立場・持場で点検して 設備・環境を整備しよう
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第40回:昭和42年度
安全のルールを守って 無災害の職場をつくろう
第39回:昭和41年度
設備・環境を点検整備して 災害のない職場をつくろう
第38回:昭和40年度
設備・環境を改善整備して 無災害の職場をつくろう
第37回:昭和39年度
作業の環境を点検整備して けがのない明るい職場をつくろう
第36回:昭和38年度
整理整頓を徹底し 良い作業環境をつくろう
第35回:昭和37年度
設備を点検整備して 職場の災害をなくそう
第34回:昭和36年度
作業設備をととのえて 職場の安全をはかろう
第18回~33回:昭和20~35年度
昭和36年からのスローガン復活は、科学的、組織的な安全管理の推進を呼びかけようという動きを反映させたものである。
第18回~33回:昭和20~35年度
戦後は、戦時中の産業報国運動に対する批判もあり、安全週間から統制色を払拭したいという気持の現れからも、スローガンによる呼びかけを行わず、以来、第33回(昭和35年)まで、スローガンなしの安全週間がつづいた。
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第17回:昭和19年度
決戦一路 安全生産
第16回:昭和18年度
必勝の生産 鉄壁の安全
第15回:昭和17年度
誓って安全 貫け聖戦
第14回:昭和16年度
總力戦だ 努めよ安全
第13回:昭和15年度
守れ安全 輝く日本
第12回:昭和14年度
興亜の偉業に 輝く安全
第11回:昭和13年度
安全報國 銃後の護り
第10回:昭和12年度
興せ産業 努めよ安全
第9回:昭和11年度
國の礎 産業安全第8回:昭和10年度
産業安全 祖國の守護
第7回:昭和9年度
守れ安全 日本の飛躍
第6回:昭和8年度
國の護りぞ 身を守れ
第5回:昭和7年度
國の礎 我等の健康
第4回:昭和6年度
安全は協力より
第3回:昭和5年度
締めよ心 盡せよ設備
第2回:昭和4年度
健康は身の為 家の為 國の為
第1回:昭和3年度
一致協力して怪我や病気を追拂ひませう
まとめ
国民安全の日は、国民の安全に関する知識を深めることで、産業災害、交通災害などの災害を減らす、予防することが目的で制定された記念日です。
この記念日を活用し、より人々の意識が高まり、災害への対策がより進むと良いと思いました。