5月20日は、水なすの日という記念日です。
水なすの日は、水なすの美味しさを、もっと多くの人に知ってもらうのが目的で制定された記念日です。
さらに詳しく、「水なすの日」について知りたい場合は、このまま読み続けることで知識を深めることができます。
「水なすの日」に関する基本情報
ここからは、「水なすの日」について、誰が制定したのか?なぜ、5月20日なのか?といった基本的なことがらを紹介します。
誰が制定した記念日なのか?
大阪府漬物事業協同組合が制定した記念日です。
大阪府漬物事業協同組合とは?
大阪府漬物事業協同組合とは、食品産業振興に尽力すると共に、組合員企業の活性化について、水なす、天王寺蕪、毛馬きゅうり、田辺大根など、大阪・「なにわ」特産野菜の復興に官民の力を発揮するよう活動に力を入れいる大阪府大阪市に本拠地がある団体です。
水なすは、大阪で栽培される野菜
大阪府漬物事業協同組合が、「水なすの日」を制定したのは、水なすが、大阪の南部で多く栽培されているためでしょう。水なすは、みずみずしく柔らかいのが特徴で、その歯ごたえ、香りをいかした「水なす漬」は、大阪府Eマーク食品の第一号に認定されています。
大阪府Eマーク食品とは?
大阪府Eマーク食品とは、大阪の地元の素材を生かして、地域の文化や技術にこだわりを持って作られた特産品です。その歯ごたえや香りを生かした「水なす漬」は大阪府Eマーク食品の第1号に認定されている。
「Eマーク」とは?
Eマークとは、
- 優れた品質(Excellent Quality)
- 地域の環境と調和(Harmony with Ecology)
- 正確な表示(Exact Expression)
といった「よい品質(イイシナ)」を表す全国統一の認証マークです。
大阪府Eマークとしては、昆布だけは北海道産指定であり、それ以外は、大阪府内でとれた原材料を使用し、大阪府内の工場で加工し、「味」「安全」も検査しています。
なぜ、5月20日が記念日になったのか?
水なすの日の記念日は、5月20日の頃から、夏に向けて水なすが美味しくなることから日付が決められています。
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「水なすの日」に関する豆知識・雑学
ここからは、「水なすの日」にちなんで、「ナス」や「水なす」についての豆知識、雑学を紹介します。
ナスの発祥とは?
ナスの発祥は、数千年前のインド東部が原産地とされています。熱帯地域のインドで紀元前から栽培され、「東南アジア、中国からの東ルートで、紀元前5世紀に中国に」、「中東、地中海沿岸、ヨーロッパの西ルートで13世紀にヨーロッパに」に伝わりました。
日本には、いつ、ナスが入ってきたのか?
ナスが日本に入ってきたのは、いつなのかは不明です。少なくとも奈良時代には、僧によって中国から伝わって栽培が行われていました。734年(天平6年)には「正倉院文書」に、「ナス」の記載がありました。
ナスの種類・品種とは?
ナスの種類としては、
- 水なす
- 中長なす
- 丸なす
- 小なす
- 米なす
- 長なす
- 白なす
- 青なす
といった色々な種類がありますが、「水ナス」は、ナスの種類の1つにすぎません。
水ナスとは?
水ナスは、ナスの中でも「皮の薄さ」「水分量」「甘み」が特徴の品種です。大阪府南部の泉州地方の特産で有名で、絞ると水がしたたるほどで、アクが少なくほのかに甘みがあります。皮が薄いこと、生でも美味しいことから、主に漬物として流通しています。
ナスの名前の由来とは?
ナスの名前の由来には、夏にとれる野菜ということで「夏の実」から「なすび」であったり、「早く実がなる」ことから「なす」など諸説あります。
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なぜ、水ナスは、大阪南部の泉州地方の特産なのか?
水ナスが、大阪南部にある泉州地方の特産品であるのは、大阪泉州地域にしか収穫されないとも言われています。その理由は、大阪湾と葛城山系に挟まれた平地で、数万円前は海底であったこともあり、土壌が水なすに欠かせない水が豊富で砂地であるからだとも言われています。
大阪南部の泉州地方とは?
水ナスの栽培は、昔から、大阪の泉州以外では育たないと言われています。その泉州地方とは、大阪南部の
- 堺市
- 泉
- 岸和田市
- 泉佐野市
- 貝塚市
の辺りを指すようです。
水ナスは、いつから栽培されているのか?
水ナスが栽培されはじめたのは、江戸時代からだと言われています。
水ナスの起源とは?
水ナスの起源は、諸説ありますが、その中でも一番有名なのが、「貝塚市か泉佐野市」だと言われています。
水ナスの有名な種類・品種とは?
水ナスには多くの品種があります。特に、大阪泉州の地域には、水ナスの系統となる品種、種類がいくつか存在します。
澤なす
「澤なす」は、大阪府貝塚市の澤地区で栽培されていた水ナスの原種の一つで、果肉の甘味が非常に強いのが特徴です。室町時代の教科書にもその名前が記載されている歴史的に古いナスです。
馬場なす
「馬場なす」は、大阪府貝塚市馬場地区で、現在も少量ながら栽培されている、水ナスの原種の1で、門外不出の種であるため「幻の水なす」として、市場にはめったに出ることがありません。
上之郷なす
「上之郷なす」は、大阪府泉佐野市上之郷地区で栽培されていたと言われる水ナスの原種の一つで、現在では栽培されておらず、文献などにも残っていないので、詳細が分からないナスです。
樽井巾着なす
「樽井巾着なす」は、大阪府泉南市樽井町(タルイチョウ)で種が繋がれ栽培されてきた水ナスの原種の一つです。形状が巾着型なので、「樽井巾着なす」とい名称になっています。浅漬けにすると一番おいしいと、地元の漬物屋さんが言っているそうです。
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水ナスの旬の美味しい時期とは?
水ナスの旬となる美味しい時期は、「露地栽培」と「ハウス栽培」で2つに分けることができます。
露地栽培
露地栽培の水ナスの旬な時期、出荷の時期は、「5月~11月」です。
ハウス栽培
ハウス栽培の水ナスの旬な時期、出荷の時期は、「2月~8月」です。
特に、ナスは、夏から秋にかけてが旬で、種が少なく、実が引き締まって美味しくなります。
水ナスの栄養価・カロリーとは?
ここでは、水ナスの栄養価・カロリーを、「生の水ナス100g単位」で紹介します。
- カロリー:18Kcal
- 水分:94.1g
- タンパク質:1.1g
- 脂質:0.1g
- コレステロール:1mg
- 糖質:3.4g
- 食物繊維:1.8g
- 灰分:0.6g
- カルシウム:16mg
- リン:27mg
- 鉄:0.4mg
- ナトリウム:1mg
- カリウム:220mg
- ビタミンAカロチン:41μg
- ビタミンB1:0.04mg
- ビタミンB2:0.04mg
- ビタミンC:5mg
水ナスの栄養と効能とは?
水ナスには、低カロリー、低タンパク質の食品ですが、皮に含まれるポリフェノールには、健康に良いと言われているポリフェノールによる抗酸化作用が注目される栄養成分です。特に、水ナスは、皮が薄く、皮のが食べれるので、ポリフェノールの摂取ができます。
カリウムの効能
カリウムは、ナスに多く含まれている成分です。カリウムは、体内の余分な水分や老廃物を排出することで、塩分濃度を調整する作用があるため、むくみの解消、高血圧予防などの効果が期待できます。
美味しいナスの選び方
美味しいナスの選び方は、「ガクの部分についているトゲが鋭い」、「ヘタの切り口が新しい」だと新鮮なナスだと判断できます。また、表面は、なめらかで傷がなく、ハリ、ツヤがあるものを選びます。
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ナスの保存・保管方法とは?
ナスは、水分が蒸発しやすく、風に当たるとしなびるのが早くなりなります。その為、保存する時は、水分が蒸発しないように、1個ずつ、個別にラップで包んで冷蔵庫の野菜室に入れて保管します。
保存時の注意点
ナスを冷蔵庫で保存する時の注意点は、保存温度が5℃以下になると、ナスの身が縮んでしまうので、冷やし過ぎは注意が必要です。
どれくらいで食べる必要があるのか?
ナスは、水分が蒸発してしなびやすいので、購入してから3日~4日で食べるようにするのが良いです。
長期保存する時は、どうすると良いのか?
ナスを長期保存する場合は、実のままでは難しいので、煮物や炒め物など、調理してから密閉容器に入れて冷凍保存すると良いです。ただし、ナスを生のまま焼いたものは、冷凍保存には適しませんので注意しましょう。
水ナスと米ナスの違いとは?
「水ナス」は、大阪南部の泉州地方特有のナスです。土地に合うように改良して作られたナスで、皮が薄く、水分量が多いことから、生でも食べられるナス、漬物にすることが多いナスです。
これに比べて「米ナス」は、「アメリカのナス」です。元々、日本にあったナスをアメリカに持っていき、改良したことで、実が大きくしまったのが特徴です。食べ方としては、煮物や焼き物として食べると美味しいです。
まとめ
水なすの日は、水ナスの美味しさを、より多くの人にしってもらうのが目的で制定された記念日です。水ナスの生産は、大阪地方の南部の泉州地域に限られているので、大阪では有名なナスでしょうが、他の地域では、なかなか出回らないので、記念日を制定して、知名度のアップが行われているようです。