「働いている人に感謝するのが勤労感謝の日」と思っていませんか?

「働いている人に感謝する日」と言うことで、働いているお父さん、お母さんに感謝するんだ。と何となく思っている人は多いと思います。

しかし、本来の「勤労感謝の日」の由来や意味、起源を調べていくと、本当の意味が分かってきました。

子供には、正しく教えたいという人にも参考になると思います。
 

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子供向けの説明はどうすると良いのか?

ここでは、子供向けに「勤労感謝の日」を説明するために、あえて、簡素に、少しニュアンスが違うかも?と思われるぐらい簡単に説明しています。

勤労感謝の日とは?【子供向けの説明用】

勤労感謝の日とは、小さな子供に説明する場合は、

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  • 元々は、食べ物が収穫でき、食べれることへの感謝をする日(収穫祭)
  • さらに、食べ物や日用品などを生産してくれている人に感謝する日

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といった2つの意味がある祝日です。と伝えると良いかと思います。

小学生になり、少し大きくなってきた子供の場合は、

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  • 昔は、「新嘗祭」という収穫祭であった

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と言うことを伝えると良いと思います。

このような簡単な説明は、私が子供に伝えるならこうすると言ったモノです。

あなたなら、幼稚園児、小学生低学年、小学生高学年など、子供に、どう「勤労感謝の日」を伝えますか?ご意見、お聞かせいただきたいと思います。

 

▼より詳しく「勤労感謝の日」を理解したい人は、下記を引き続き読んでいただければ理解が深まります。

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勤労感謝の日の意味は?

勤労感謝の日は、国民の祝日に関する法律(祝日法)によって「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」と、1948年に法律で定められています。

「たつとび」とは、「尊重する」「尊敬する」「重んじる」と言ったニュアンスの意味になるので「働くことを大切にして、できたモノを皆で喜び、感謝する」といった感じの意味になると思います。

昔の生活をイメージすると理解しやすい

江戸時代より前は、ほとんどの人が農作業や工具、農具を作るといった、実際に、モノを作っている仕事がほとんどでした。特に農作業をしている人の割合は多く、その年の収穫による恵みによって、寒い冬を越せ、翌年の農作業ができた時代です。

もしも、作物が取れなかった場合は、1年間、飢餓に苦しむことになります。この為、作物が取れたことに感謝する気持ちは、普通に出てくるものだと思います。

また、農作業は1人では行えません。多くの場合は、村単位で、作業をしていたと推測できます。その為、農作業をして生産をしていた人、また、それ以外にも働いていた人が、仲間に感謝し合うといった意味合いもあるのではないかと思います。

近年では、どう理解するのか?

近年では、農作物を作っている人は、昔と比べると少なくなりました。この為、勤労感謝の日を現代に置き換えて考えると、農作物を作る人に限らず、工場で日用品や機械を作っている人が含まれると思います。

また、研究開発、鉄道、飲食、運送業などサービス業も、広い意味でサービスを作り出していると考え、生産物に感謝し、さらに、作っている人にも感謝する日と解釈することができます。

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勤労感謝の日の由来は?

「勤労感謝の日」という祝日は、戦後に出来た祝日です。元々は、戦前は、11月23日と言えば、「新嘗祭(にいなめさい)」という祭日でした。

新嘗祭とは?

新嘗祭とは、その年にとれた新穀を神様にお供えして、天皇陛下が自らも食する儀式のことです。1000年以上前から、今でも継続されている大切な宮中儀式です。

新嘗祭は、

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  • 」 = 「新穀
  • 」 = 「ごちそう

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といった意味があります。

つまり、新稲の収穫を祝い、翌年の豊穣を祈願する行事(簡単に言えば、「収穫をお祝いする」お祭り)として、皇室でも宮中行事として行われる非常に大切な神道の儀式です。

新嘗祭の起源とは?

日本は、古来から農業国家でした。古くからは神々に五穀の収穫を祝う風習がありました。
その年にとれた収穫物は、国家として、国民を1年間養うために大切な蓄えとして考えられ、収穫物に感謝すること行事が、飛鳥時代の皇極天皇の時代(大化の改新の時代)に新嘗祭が始まりました。

どんな行事・儀式が行われているのか?

新嘗祭は、天皇陛下の宮中行事として有名ですが、その儀式は、天皇陛下による口伝で伝わっている儀式で、詳しい儀式の内容は分かっていません。

基本的には、その年に取れた新穀をお供えし、天皇陛下も食する儀式が、長い時間かけて行われているようです。

全国各地の神社でも新嘗祭が行われている

「新嘗祭」は、全国の神社などでお祭りをしているところもあります。新嘗祭で有名な神社は、皇室とのゆかりが深い伊勢神宮です。

伊勢神宮では、とても神聖な儀式なので一部は非公開となっていますが、一部は、新嘗祭の儀式を観覧することもできます。

地元の神社の新嘗祭も要チェック

伊勢神宮にかぎらず、11月23日に、全国各地の神社では新嘗祭が行われているところもあります。

新嘗祭の具体的な儀式内容は、神社によっても違いはあると思いますが、

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  • 奉納の舞
  • 収穫したお米や野菜の奉納

など秋祭り的な側面があり、イベント的に行われているところもあるようです。

地元の新嘗祭に行って、収穫を感謝しに行くのもいいと思います。

新嘗祭までは、新米を食べてはいけない

明治天皇の玄孫の竹田さんによると、新嘗祭が終わるまで、その年の新米は食べてはいけないらしいです。

なぜ、11月23日なのか?

新嘗祭は、1872年(明治4年)までは、旧暦の11月の2回目の卯の日に行われていました。1873年(明治5年)に太陽暦(グレゴリオ暦)に変わると、新暦と旧暦の関係で、新嘗祭が翌年の1月になり、これは都合が悪いということで、新暦の11月の2回目の卯の日に行われました。

この1873年(明治5年)に新暦に変わってで初めの新嘗祭が行われたのが「11月23日」でした。この日を1874年(明治6年)以降、11月23日に固定されました。11月23日という日にちに、特に意味はありません。たまたま、太陽暦を導入した年の11月の卯の日が11月23日であったというだけのことです。

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いつから祭日・祝日になったのか?

勤労感謝の日(新嘗祭)が、祭日、祝日として休日になったのは、1873年(明治5年)に公布された「年中祭日祝日ノ休暇日ヲ定ム(明治6年太政官布告第344号)」から行われています。

11月23日は、勤労感謝の日ということで、5月1日のメーデーに移動させるという案があがったこともあるようです。
 

GHQ・アメリカによって「新嘗祭」が「勤労感謝の日」に変わった

11月23日は、元々は、新嘗祭という祭日でした。しかし、第二次世界大戦後、GHQの占領政策によって、天皇陛下が関わる行事は、祝日とは切り離すために、「新嘗祭」という祝日は廃止になり、「勤労感謝の日」に変わりました。
 

なぜ、「勤労感謝の日」という名称になったのか?

勤労感謝の日を制定するにあたっては、「新嘗祭」として祝いたいという意見もあったようですが、労働とは、農業に従事して生産するものだけを言うのではなく、サービス業など、幅広い意味を含めるということで「新嘗祭の日」ではなく「勤労感謝の日」になったと言う説もあります。
 

勤労感謝の日は、英語では何というのか?

「勤労感謝の日」は、戦後のGHQの占領政策によって作られた祝日です。この為、アメリカ人の考え方が反映されている部分もあるのではないかと思います。

そこで、アメリカでは、勤労感謝の日(新嘗祭)に近い日はないのか調べてみました。

すると勤労感謝の日(新嘗祭)に該当すると思える日として
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  • 勤労の日 : Labor Day(レイバーデイ)
  • 感謝の日(感謝祭) : Thanksgiving Day(サンクスギビングディ)

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といった日が、アメリカにはあります。

勤労の日 : Labor Day(レイバーデイ)

アメリカの「勤労の日」は、「Labor Day(レイバーデイ)」と言い、9月の第1月曜日に、「勤労の感謝を祝う日」として祝われます。

日本の「勤労感謝の日」とアメリカの「勤労の日」では、「勤労」という文字が重なるので、参考にしたのではないかと思う人も多いでしょう。

しかし、この「勤労の日」は、アメリカでは、労働者の権利を守る為に戦った人たちを称える祝日なので、日本の5月のメーデーに近い日だと思います。

また、「勤労の日」は、9月の第1月曜日と、日本の「勤労感謝の日」とは、季節がズレているので、本質的な勤労感謝の日(新嘗祭)を考えると少し意味合いが違うかなと思います。

感謝の日(感謝祭) : Thanks Giving Day(サンクスギビングディ)

アメリカの「感謝の日(感謝祭)」は、11月の第4木曜日に行われる収穫祭で、英語では、「Thanks Giving Day」と言います。

11月に行われることや、収穫に感謝するお祭りということで、日本の勤労感謝の日の本来の「新嘗祭」の考え方と近いので、感謝の日(感謝祭)を参考に「勤労感謝の日(新嘗祭)」がつくられたと考えるとシックリくると思います。

「勤労感謝の日」を英語で言うと何というのか?

日本の「勤労感謝の日」は、収穫を祝うだけではなく、広い意味で「日々の勤労に感謝する日」と言った要素もあることから、「Labor Day(勤労の日)」と「Thanks Giving Day(感謝の日(感謝祭))」を合わせたものとも言われています。

その為、英語で、勤労感謝の日を伝える場合は、「Labor Thanks Giving Day(レイバーサンクスギビングディ)」と訳すと良いのではないか?という考え方もあるようです。

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勤労感謝の日がハッピーマンデーにならない理由とは?

近年、ハッピーマンデーとして、祝日を月曜日に移動し、土曜日、日曜日、月曜日と3連休にする制度が導入されました。ハッピーマンデーにすることで、旅行に行きやすくなり、経済的にお金が回りやすくなると言ったメリットがあるようです。

しかし、「勤労感謝の日」は、元々が、新嘗祭という祭日であったことから「ハッピーマンデー」にならない意味がご理解いただけたと思います。
 

勤労感謝の日は、いつか?

勤労感謝の日は、毎年、11月23日です。決まった日の祝日ですが、毎年、曜日は違います。ここでは、近年の勤労感謝の日の曜日を紹介します。

勤労感謝の日の曜日とは?

  • 2016年(平成28年)
  • ⇒水曜日

  • 2017年(平成29年)
  • ⇒木曜日

  • 2018年(平成30年)
  • ⇒金曜日

  • 2019年(平成31年)
  • ⇒土曜日

  • 2020年(平成32年)
  • ⇒月曜日

  • 2021年(平成33年)
  • ⇒火曜日

  • 2022年(平成34年)
  • ⇒水曜日

  • 2023年(平成35年)
  • ⇒木曜日

  • 2024年(平成36年)
  • ⇒土曜日

  • 2025年(平成37年)
  • ⇒日曜日(月曜日が振替休日)

以上の通り、勤労感謝の日は、月曜日から金曜日の平日になることが多いです。2025年は、日曜日なので、月曜日が振替休日になります。

ただし、2019年、2024年は、勤労感謝の日が、土曜日になるので、サラリーマンやOLなどの人は、休みが1日、損した気分になるかもしれませんね。
 

「勤労感謝の日」の意味・由来のまとめ

どうでしょうか?勤労感謝の日は、本来、新嘗祭という収穫祭であることがお分かり頂けたかと思います。

この為、基本的には、勤労感謝の日は、「食べ物がある事への感謝」「働いて生産してくれている人への感謝」といった日と解釈すれば良いのではないかと思います。

勤労感謝の日には、食事、食べ物に感謝を・・・

「勤労感謝の日」と言うと、働いているお父さん、お母さんに感謝する、労をねぎらう、と言ったイメージにあんります。しかし、元が「新嘗祭」で、収穫祭の意味も含むと考えると、「労をねぎらう」だけではなく、食事などの食べ物にも感謝をする日と言った考え方も大切だと思います。

昔は、ご飯を食べる前には、「いただきます」というのが当たり前でした。今では、「いただきます」を言う習慣がない人も多いです。

その為、勤労感謝の日は、本来の「新嘗祭」の意味を含み、
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  • 勤労している人への感謝
  • 食べ物が食べれる感謝

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といった、基本的な事柄への感謝をし、お米などが収穫できたことへの感謝をする日と考えてもいいのではないかと思います。

収穫祭ということで、
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  • 農家さんが汗水たらして作られた農作物を大切にし
  • 漁師さんがとってくれた魚に感謝し
  • 食器や日用品を作ってくれる人に感謝し
  • サービス業で働く人に感謝し

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と言った様に、食べ物、人に感謝する意識を持つ日にするという考え方を持つのもいいのではないかと思いました。