5月1日は、水俣病啓発の日という記念日です。
水俣病啓発の日は、公害である水俣病を忘れないことを目的として制定された記念日です。
さらに詳しく、「水俣病啓発の日」「水俣病」について興味がある場合は、このまま読み続けてもらえれば知識を深めることができます。
「水俣病啓発の日」に関する基本情報
ここでは、まず、「水俣病啓発の日」についての基礎的な情報を紹介します。
なぜ、5月1日が記念日なのか?
水俣病啓発の日の記念日が5月1日なのは、1956年(昭和31年)5月1日に、熊本県水俣市保健所において、のちの「水俣病」となる原因不明の病気の発見が公式に報告された日にちなんで日付が決められています。
水俣病を忘れない為の、記念日以外の取り組みとは?
水俣病啓発の日以外にも、公害の水俣病を忘れないために様々な取組が行われています。
水俣市水俣病史料館
水俣病が発生した水俣市では、水俣病について学べるようになっています。また、小学生から大人までが学べる資料を、ホームページでも資料が公開されています。
環境省の取り組み
環境省では、水俣病に関することをテーマとしてセミナーを開催しています。
- 平成29年:水俣病経験の普及啓発セミナー
- 平成30年:水俣病の経験を引き継ぐために
この環境省が行ってるセミナーは、水俣病のように、悲劇を繰り返さないように、水俣病の経験を国内外に広げることを目的として行われています。
熊本県の取り組み
熊本県では、水俣病関連の啓発リーフレットをホームページで公開しています。
具体的なリーフレットの資料としては、
- 水俣病を学ぼう!
- はじめて学ぶ水俣病
- 水俣の経験を未来へ
といった3部が公開されています。
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「水俣病啓発の日」に関する豆知識
ここからは、「水俣病啓発の日」にちなんで、「水俣病」に関連する雑学などの情報を紹介します。
なぜ、水俣病と言われるようになったのか?
水俣病は、当初は、原因が分からずに「奇病」と呼ばれていたことで、地名から「水俣病」という名前が付けられました。
水俣病の症状とは?
水俣病の症状とは、個人差はありますが、両手、両足の末端を中心とするしびれ、ふらつき、つまずきなどの身体症状を自覚することが多く、冷たさ、熱さなどを感じにくくなる、体の感覚障害が出てきます。
軽度の場合は、症状が現れることは少ないようですが、重度になると、様々な症状が、常時、自覚するようになり、音が聞き取りにくくなる聴覚障害が現れるケースがあります。
また、母親が妊娠中に体内に入っていると、胎児も水俣病の影響を受ける怖い病気です。
何が原因だったの?
水俣病の原因は、工場からの排水にメチル水銀が含まれており、これが水俣湾に流れだし、魚、貝、プランクトンの体内に入り、食物連鎖を通じて、人間の体内に入ることで、中枢神経に障害を起こします。
メチル水銀は、脳に入るのが特徴で、一度、体内に入ってしまうと排出が難しいと言われています。ちなみに、水俣病の発症は、メチル水銀が、約25ミリグラムと言われています。ただし、水俣病の発症は、人によって、する人、しない人、軽度、重度など、個人差があります。
四大公害病のひとつ
日本の高度経済成長のタイミングで、公害が原因で起こった四大公害病としては、
- 水俣病(熊本県)
- 第二水俣病(新潟水俣病)
- イタイイタイ病(岐阜県)
- 四日市ぜんそく(三重県四日市市)
といった病気があります。
まとめ
水俣病啓発の日は、水俣病を忘れないように制定された記念日です。水俣病啓発の日には、熊本周辺に住んでいる人は、水俣市にある「水俣病資料館」に行って、公害の怖さを改めて再確認するのもいいかと思いました。